昼と夜の境目
夕日が沈みそうな時間帯。
辺りがだんだん薄暗くなっていき、周りのものが闇の中に包まれていく。
道にならぶ店の看板に明かりが灯り始める。
道を走る車のライトが灯り始める。
空の雲がくっきりと浮かび上がり、この瞬間、また次の瞬間と、どんどん暗くなっていく。
目が慣れるまで、この見えにくい時間が続く。
昼から夜に切り替わる、このなんともいえない時間帯がたまらなく好きだ。
もちろん、昼の終わりを知らせるきれいな夕焼けも好きだけど、夜の時間に突入していくこの時間がたまらなくいい。
小学校のとき、鐘が鳴ってみんなと別れる。
ひたすら遊んだ後でとてつもなく疲れているはずなのに、大きな声で「じゃあなー、また明日ー!」と叫ぶ。
ディズニーランドに行った時、楽しい時間を過ごして、オレンジの明かりがつき始める。人がだんだん少なくなって、自分たちもあと数時間で夢の世界から現実に戻るんだと感じる。
楽しい時間は必ず終わるという事を学んだ。
高校生で野球部だった頃、放課後の練習は、白球が見えなくなるまでだった。
高校にはナイターの照明もあったけど、だいたい暗くなるまでが練習だったかな。
練習が終わって、グラウンドから降りて(グラウンドは山の上にあったので)、そうすると蛍光灯の明かりがやけに眩しい。
そこから制服に着替えて、家路につくが、その間に、コンビニでカップ麺を食べたり、たこ焼きを食べたり、友人と別れるまでの数十分を過ごした。
今思えば、そんな時間はとても楽しかった。
大人になって、こういう時間帯になると、ふと昔のことを思い出すんですね。
昼が終わり、夜が始まる。
そんなことを30年分も繰り返して、今日も夜になりました。